おとなの社会見学シリーズ。
群馬県太田市のSUBARU矢島工場内にあるSUBARUビジターセンターを訪問。広義では自動車メーカー主導のショールームだが、平日限定&人数制限&要予約の勤め人にはハードル高めな設定となっている。
プログラムはビジターセンター見学と工場見学の二本立て。ガイド付きで所要二時間弱の本格的な社会見学である。
予約受付時に開始時刻の15分前からしか入場できないと言われたので、7〜8分前に正門に着くように市内で時間調整。大型貨物トラックがひっきりなしに出入りする*1間を縫うように入場。
先ずはオリエンテーションホールで自動車生産の概要ビデオを視聴。プレス加工、ボディ溶接組立、塗装、パワーユニット(エンジンとトランスミッション)の製造、最終組立、完成検査の工程を経て自動車が製造される。今日はプレス加工、ボディ溶接組立、最終組立の工程を見せてもらえる。
ビジターセンター1F
エントランスにレヴォーグのパワートレイン。
後ろは中島飛行機を象徴する飛行機の翼
歴代代表モデルの展示ホール
スバル360
中島飛行機から富士重工業に変わって初めて作った自動車。後期に生産された北米輸出向けモデルで貴重な左ハンドルのてんとう虫。
サンバーライトバン
日本一長寿命の車種「サンバー」の元祖。
スバル1000
日本初の前輪駆動市販車。
ff‐1 1300Gバン4WD
日本初の乗用車タイプの四輪駆動車。水平対向エンジンを搭載し、現在につながるシンメトリカルAWDの原型ともなったモデル。生産台数8台。
ブラット
レオーネ顔の北米輸出用ピックアップトラック。
荷台にも座席がある。
初代アルシオーネ
スバル初にして唯一のリトラクタブルヘッドランプを搭載。アクティヴトルクスプリットの前身とも言えるACT-4、電動パワーステアリング、アンチブレーキロックシステムなど今や当たり前となった技術を採用した日本自動車史においても革新的なモデルと言える。間近で見るとFIAT X1/9ぽい。あれはベルトーネだったか。ちなみに二代目アルシオーネはジウジアーロデザイン。
初代R-2
日本で初めてスプレッドウィングスグリルを採用したのは二代目R2らしいが、初代も飛行機を正面から見たようなグリルが付いている。当時は表立って主張できない時代だったのかもしれない。
2代目レックスコンビ
FF化で荷室が広く使いやすくなった。以前勤めていた会社の社用車で運転したことがある。
初代ステラ
SUBARU生産の最後の軽自動車。*2名機EN07搭載。
6代目サンバーバン
SUBARU生産の最終型。
6代目サンバートラック
展示車両は最終型の3型。うちに1型ベースのJAサンバーがあるが、モーターのようにブチ回るエンジンと低速コーナーではスパッと回頭し高速コーナーでは粘り強い足回りを備えた農村のポルシェはSUBARUを代表する車種であろ。
初代レガシィツーリングワゴン
ワゴンブームの火付け役となったモデル。ブームが去った後も造り続け、レヴォーグと名を変えて受け継がれるSUBARUの伝統。
レガシィB4
セダンモデル。セダン需要が冷え込んでも信念をもって生産するSUBARUスピリッツを継承。
BRZ
サンバーが終了して空いたラインで作られるトヨタ資本の車。SUBARU単独だったらFRスポーツの発想は無かったと思ってる。グローバルな視点でマーケティングを戦略できる大メーカーと提携したからこそ誕生したモデル。わたしもかつてFT-86が市販化されたら絶対買おうと思ってた。*3
一般市販車はこれだけ。あとSTIのコンプリートカーと競技車両もあったが説明を聞いてなくてよく分からないので割愛。
ビジターセンター2F
安全技術ギャラリー
シンメトリカルAWDパワートレインのカットモデル
エンジンが動いてタイヤが回ってブレーキで停まるまでを実演。シンメトリカルAWDの優位性についての説明があった。左右対称、低重心、全輪駆動が走行安定性を高め、運転疲労の軽減、緊急回避時の操縦を確実にする。
衝突安全ボディの構造
赤い部分が衝撃を吸収して青色のキャビンを護る。
エアバッグが動作した瞬間
EyeSight
左右二つのカメラで刻々と変化する周囲の状況を捉え、コンピューターが認知判断、場合によってはブレーキ操作に介入する先進的革新的安全技術。いま乗ってる車もEyeSightのために買ったようなもの。
つづく