かごぼん具'

おでかけにっき

企画展「鴻沼」

さいたま市立博物館で開催中の企画展「鴻沼」来るのは2回目。今日は学芸員による解説があるので再訪した次第。

30分前に到着して展示を見ながら待つ。

鴻沼とは?かつてさいたま市内にあった自然池沼のひとつ。約2万年前大宮台地に刻まれた谷に、5千年前の縄文海進で海水が入り込み、入り江になった。その後、海退が起きたが、南側に古入間川によって自然堤防が形成されたため排水されず、北側の切敷川からの水流も溜まって池沼化したと考えられる。当時の関東平野は同じようなプロセスで形成された池沼が点在していた。

江戸八代将軍吉宗の時代に干拓されて水面は消滅。昭和に入り、水田が宅地化されて現在に至る。現在の埼京線中浦和駅から与野本町駅付近までの南北に細長い低地が鴻沼の名残。干拓されたときに沼の東西の輪郭に沿って代用水が整備され、今も残っている。

11時、説明が始まった。聴講者は20名を超え、最終的に30名近くになった。内容は上記に書いたようなことを丁寧に説明。また、農機具の説明も詳しく聞けた。最後に質問タイム。質問者の挙手が後を断たず、ニッチな題材にこんなにも関心を持ってる人達がいるのは正直驚いた。年齢層は高めだったが、中には大学生とおぼしき数人のサークルもいて、彼らの意見交換に聞き耳を立てているだけでも楽しかった。