秋晴れの五連休最終日に等々力渓谷へ行ってきた。
東京23区内には三つの渓谷がある。北から順番に、石神井川の滝野川渓谷、神田川の御茶ノ水渓谷、谷沢川の等々力渓谷。そのうち御茶ノ水渓谷は江戸時代に人の手で掘削された人工の渓谷。あとの二つは自然渓谷。どちらも成因は河川争奪に拠るとされている。いや、滝野川渓谷の成因は諸説あれど自分的には河川争奪だと思っている。今日行く等々力渓谷は、九品仏川の上流域を谷沢川が争奪した結果形成されたと検証されている。
東急大井町線等々力駅下車、徒歩3分。住宅街に突如現れる森。
階段を下りると
渓谷
ケヤキやコナラの森と崖に囲まれた渓谷に遊歩道が整備されてる。
露岩の至る所からしみ出す湧水
ところによっては、プチ湿地帯をかたち作っていた。
何事もなくさらさらと流れる水
都会の雑踏を忘れさせてくれる。
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大師堂の近くでは早くも紅葉が色づき始めていた。
秋はそこまで来ている。
この上に不動尊の本堂があるというので登ってみたが省略。
すぐ下流はふつうの用水路と化している。
川底を歩いてる人と犬はゴミ拾いをしているぽかった。ご苦労様です。
この先で多摩川に合流している筈。
渓谷とのギャップがひどい。
戻ってきて、ゴルフ橋付近の露岩
関東ローム層の下の武蔵野礫層、渋谷粘土層が露出。堆積年代150万年前の地層。武蔵野台地に降った雨水はローム層から武蔵野礫層を通ってきて、渋谷粘土層にぶつかって湧き出てくる。案内板によると、木が生えているところからその下のスジまでが武蔵野礫層。確かに礫層と粘土層の間から水がしみ出ている。
森林浴と地層の勉強をいっぺんにできてしまう等々力渓谷は予想以上に都会のオアシスだった。